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2018年8月29日水曜日

【ネスペ過去問解説】平成29年度 午後Ⅰ 問2-設問2

VDI関連で必ずでる王道問題!

ども。前回の設問1に引き続きVDIの問題です。ここに出た問題はVDI関連問題において王道中の王道です!ぜひ体験してください。因みに平成22年度午後Ⅰ問2が仮想デスクトップ(シンクラ)問題です。こちらも要チェックです。

設問2.[ネットワーク構成の検討]について、(1)~(3)に答えよ。


(1)本文中の下線③について、VDI導入前に広域イーサ網を経由する通信を一つ、VDI導入後に経由する通信を二つ、本文中の通信名を用いてそれぞれ答えよ。


まず、「VDI導入前」とは今の図1の構成のことです。図1の中の広域イーサ網とはL2通信できる回線のことです。なので一般的なLANと同じような通信が可能です。もちろんブロードキャストも通信されます。
文章の前半に「現行のネットワークでは、次の3種類の通信が行われる」とあります。その3つの中から1つ選べば良いのですね。因みに以下です。

 ①ファイル転送通信
 ②プリント通信
 ③インターネット通信

上の中で支社から本社への通信は、PCからファイルサーバへの通信①になりそうです。

次に、「VDI導入後」ですが、お分かりのように図2です。ここで、早まって①インターネット通信を選んではいけません。VDI関連問題でのポイントはPCは仮想PCであって、VDIサーバの中にあるということ。必ずこの問が1問はでます。それで、文章を読んでいくと、「仮想PCから行われる通信」というものがあります。そこに2つあります。

 ①画面転送通信
 ②ファイル転送通信
 ③プリント通信
 ④インターネット通信

上の①~④の中で支社から本社への広域イーサ網を通るのはどれか。まず、TCから仮想PCにつながらないと何もできないため①です。次が難しい!②のファイル転送は、実際は仮想PCからファイルサーバへの通信のため、広域イーサ網を通らない!(TC → 仮想PC → ファイルサーバ)。④のインターネットも同じ!(TC → 仮想PC → インターネット)。あと1つはプリント通信。これはプリンタが支社にあるから通る!

 答え:VDI導入前:ファイル転送通信、VDI導入後:画面転送通信、プリント通信


(2)本文中の【 a 】~【 c 】に入れる適切な数値を求めよ。


計算問題です。なぜか午後問の計算問題苦手なんだよね。。ちょっとひねってるから。

【 a 】

文章中に【 a 】の計算方法は、以下とあります。

 [アクセス回線の契約帯域] ÷ [ピーク時に必要な帯域]=安全率

また、(1)の問題で、現行(VDI導入前)の通信はファイル転送通信だけでした。よっしゃ、わかった。あとは文章中の数字を入れるだけ。

 [アクセス回線の契約帯域]
 →前半にある「本社が1Gビット/秒、各支社が100Mビット/秒」
 
 [ピーク時に必要な帯域]
 →本社従業員向けに200Mビット/秒、全ての支店従業者向けの合計が800Mビット/秒

どの数字を使えばいいんだ。。広域イーサ網は支社と本社間の通信で使用します。
そのため、以下になります。

 [1Gビット/秒] ÷ [800Mビット/秒]=1.25
 
 答え:a)1.25

【 b 】【 c 】

正直、私はこれは答をかけず空欄でした。今じっくり読んでみて時間をかけたらわかった。文章中にいろいろな数字があるからこれは罠です。
ポイントは、まず支社は10カ所ということ。次に(1)の答えでVDI導入後の通信は、画面転送通信とプリント通信の2つで文章中に「プリント通信は確保しない」とあること。最後に、図2の中に、「各支社の従業員40人」とあること。(ここがみつけきらんかった!)

 本社への通信料=200Kbps × 10カ所 × 40人 = 80Mbps 
 これに安全率1.25をかけると、100Mbps。支社は10カ所で1/10なので10Mbps。


 答え:b)100、c)10


(3)本文中の下線②について、インターネット接続回線を廃止する理由を、インターネットの通信に着目して30字いないで述べよ。また、現行ネットワーク構成と比べた時の情報セキュリティ対策上の利点を30字以内で述べよ。


まず、1つ目のインターネット接続回線を廃止する理由です。これは、(1)でもあったようにインターネット通信は [TC] → [本庁の仮想PC] → [インターネット]に変わるから。つまり、支社にインターネットの出口は必要なくなるからです。

 答え:インターネット通信は本社の仮想PCから行われるから

次に、情報セキュリティ対策上の利点についてです。これは確か午前Ⅱの過去問に似たようなものありました。(文章中にヒントがあるのかな。見つけきらなかった。。)

クライアントの運用の難しさは、いろんなところにバラバラあることなんだよね。パッチとかウィルスソフトのパターンファイルとか当てるのにも帯域使ったり、人の手介したり、おまけにどこにいるかわからなくなったり。VDIの利点は、その逆です。1カ所にいつもあること。それを考えると以下の答えになります。これは暗記で良いかも。

 答え:情報セキュリティ対策を本社で集中的に行うことができる。


今回は、長かった~。でも気持ち良いほど王道!